MENU

SNS型投資詐欺で1021万円被害の実態と深刻な手口

フィッシング詐欺をたくらむようにスマホを操作するキタキツネのイラスト。木の下でサングラス姿のキタキツネがスマホを見つめる様子。

山口県防府市で、交流サイト(SNS)を通じて知り合った相手から投資を持ちかけられ、60代男性が合計1021万円をだまし取られるSNS型投資詐欺が発生しました。

被害者は著名人を名乗る人物の広告から連絡を取り、複数のメンバーが参加するグループに誘導されて信頼感を形成されるという典型的な手口が使われました。

近年、AIや投資家向けデータなど「専門性」を装う説明が横行し、一般利用者が見抜きにくい状況が続いています。なぜこのような詐欺が後を絶たないのでしょうか。あなたも同じような広告を見たことがありませんか?

要点まとめ
  • SNS広告から著名人を名乗る人物に接触したことが発端
  • AI自動取引ツールなど「専門性」を強調する手口
  • 2ヶ月で13回、計1021万円を振り込む被害に
  • 追加要求と「法的措置」発言で異変に気づき弁護士へ相談
この記事で得られる情報

1. 概要(何が起きたか)

山口県警によると、60代のアルバイト店員男性がSNS上で投資広告を見かけ、著名人を名乗る人物と接触したことをきっかけにSNS型投資詐欺の被害に遭いました。男性は専用グループに招待され、複数人から「投資家向けデータ」「AI自動取引ツール」を融合した有利な投資が可能だと説明を受けました。結果として、男性は7月22日から9月12日の間に合計13回、指定口座へ振り込み、被害額は1021万円に達しました。

2. 発生の背景・原因

背景にあるのは、SNS広告を起点とした詐欺の爆発的な増加です。SNS上には「著名人の推奨」「高収益を約束」「AI解析で勝率向上」といった誘引ワードが多く並び、一般利用者は正確な情報との見分けがつきにくい状況です。さらに、グループ内で複数人が同じ意見を述べる「サクラ行為」により、詐欺である可能性を疑いにくくなってしまいます。詐欺グループは心理的な信頼形成を巧妙に仕組み、短期間で多額を振り込ませる構造をつくっています。

3. 関係者の動向・コメント

警察は、このグループが組織的な詐欺チームである可能性が高いとみて捜査を進めています。男性が参加していたグループには複数のメンバーが存在し、いずれも「投資で利益が出ている」と装っていました。関係者によると、こうした詐欺グループは国際的に連携しているケースも多く、資金を海外に移す手口も一般化しているといいます。

4. 被害状況や金額・人数

今回の被害額は1021万円で、男性は2ヶ月弱の間に13回に分けて振り込みをしました。さらに詐欺グループは追加で1000万円の振り込みを求め、「応じなければ法的措置を取る」と脅すなど、追加搾取を狙った行動も確認されています。SNS型投資詐欺は、被害者の年代を問わず発生しており、全国でも同様の相談が相次いでいます。

5. 行政・警察・企業の対応

警察は近年増加する投資系詐欺に対し、SNS事業者との連携を強化しています。また、金融庁や消費者庁も注意喚起を発信し、「投資広告に著名人を使用する事例のほとんどは無関係」と警告しています。SNS事業者も広告審査の強化を進めていますが、詐欺グループはアカウントを次々と作り変えるため、完全な防止には至っていません。

6. 専門家の見解や分析

詐欺対策の専門家は、AIという言葉が詐欺手口に組み込まれることで「最新技術を使った正当な投資だ」と誤認しやすい点を指摘しています。また、少額から始めさせ、徐々に金額を増やす「ステップ型」の手法は心理的ハードルを下げる典型的な戦術です。「著名人の名前」「高収益の保証」「グループ内の称賛コメント」がそろった場合、詐欺の可能性を強く疑うべきだとしています。

7. SNS・世間の反応

SNS上では、「AIを名乗る詐欺は増えすぎている」「著名人を装う広告を早く規制してほしい」といった声が相次いでいます。また、「自分も似たDMが来た」「広告の見た目が本物っぽくて怖い」といった体験談も多く、一般ユーザーの不安が広がっていることがうかがえます。

8. 今後の見通し・影響

SNS型投資詐欺は今後も増加する恐れがあり、早期の制度整備が求められています。広告審査の厳格化だけでなく、偽アカウントを自動検知する技術の導入、金融教育の強化などが必要とされます。被害者が相談しやすい窓口の整備や、国際的な詐欺組織への共同捜査も求められています。

9. FAQ

Q1. SNS広告の投資はすべて危険ですか?
A. すべてが詐欺ではありませんが、高収益や著名人を強調する広告は特に注意が必要です。

Q2. 見抜くポイントはありますか?
A. LINEグループに誘導される、AIや著名人を強調する、追加の振り込みを急かすなどは典型的手口です。

Q3. 被害に気づいたらまず何をすべき?
A. 振込先の記録を保存し、警察や弁護士、消費生活センターにすぐ相談してください。

10. まとめ

SNS型投資詐欺は、広告・著名人の名前・AI技術を悪用し、一般利用者を巧妙にだます手口が増加しています。今回の1021万円被害は氷山の一角であり、誰でも被害に遭う可能性があります。

少しでも不安を感じた場合は、専門機関への相談が重要です。情報リテラシーを高め、危険な兆候を早めに見抜くことで、被害は確実に防ぐことができます。

  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

この記事で得られる情報