SNS詐欺で1600万円被害！71歳女性がだまされた手口

概要（何が起きたか）

福岡市中央区に住む71歳女性が、SNSを通じた投資詐欺によって現金と暗号資産の合計1600万円以上をだまし取られました。 きっかけは投資広告をクリックしたこと。個人情報を入力した後、外国人名義のアカウントを使う人物から「少額から始められる投資」と持ちかけられたのが始まりでした。

発生の背景・原因

今回のケースは、ネット広告から投資詐欺へ誘導される典型的なパターンです。 広告には「初心者向け」「短期間で利益」「プロがサポート」など魅力的な文言が並び、クリックすると個人情報を入力するフォームへ誘導されます。

入力を終えると、即座に“投資担当者”を名乗る人物から連絡が届き、SNSやアプリでのやりとりが開始されます。日本語が自然で丁寧なため、本物の投資サービスだと信じ込んでしまう高齢者が後を絶ちません。

関係者の動向・コメント

中央警察署は「『絶対儲かる』『元本保証』という言い回しを使う投資は詐欺以外にあり得ない」と強く警告。 「SNSの友達申請・メッセージ受信を拒否する設定を徹底してほしい」と呼びかけています。 また、投資アプリをインストールさせる手口についても「個人情報の抜き取りや遠隔操作に悪用される危険がある」と注意を促しました。

被害状況や金額・人数

女性はまずネットバンキングで3回に分けて約84万円を送金。その後、さらに「大きな利益を得られる」と勧誘され、今年9月15日と16日の2日間で合計1557万円相当の暗号資産を購入。 相手の指定するアドレスに送金したところ、連絡が途絶え、詐欺と気づきました。

被害額は総額1641万5355円（相当）。高齢者がここまで大金を失うケースは全国的にも増加しており、深刻な社会問題になっています。

行政・警察・企業の対応

警察は地域住民に向けて注意喚起を強化し、金融機関にも不審な大口送金の早期察知を要請。また、暗号資産交換業者との連携を深め、詐欺被害の追跡を試みています。 SNS事業者に対しても、偽広告の削除と審査強化が求められていますが、海外サーバーを経由した広告は排除が難しいのが現状です。

専門家の見解や分析

金融犯罪専門家は「広告からの誘導は心理的ハードルが低く、詐欺の入り口として非常に効果的になっている」と指摘。また「暗号資産は送金後の追跡が困難なため、詐欺グループにとって理想的なターゲット」と分析しています。

さらに、最近はAIを使って本人そっくりの音声や映像を作り、テレビ電話で信頼を得る高度な手口も報告されています。

SNS・世間の反応

SNSでは「広告の投資はほぼ詐欺」「高齢者が狙われやすい」「暗号資産を使う手口が増えている」と警戒の声が多く上がりました。 一方で「広告を信用してしまう心理も理解できる」「身近な人が相談できる環境が必要」という意見もあり、地域全体で見守る姿勢の重要性が指摘されています。

今後の見通し・影響

投資詐欺は今後さらに巧妙化するとみられ、暗号資産を利用した新手の詐欺も増加が予測されています。 警察庁は広告審査の厳格化や金融教育の強化を進めていますが、個人が自ら防衛する意識を持つことが最重要です。

特に「絶対に儲かる」「元本保証」といった文言が出た場合、即時に詐欺と判断して距離を置くことが必要です。

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まとめ