サンリオ株はなぜ急落?好決算でも売られる理由!

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近未来的な高層ビル群とマイニチ缶のロゴが入った都市風景イメージ
日本を代表するキャラクターIP(知的財産)企業、サンリオの株価が揺れています。ハローキティ50周年を追い風に、一時は「ジャパンIP」の象徴として任天堂に並ぶほどの勢いを見せていた同社ですが、2026年1月現在、株価は前年の最高値からほぼ半値近い水準まで下落しています。業績は過去最高益を更新し続けているにも関わらず、なぜ市場は「売り」を浴びせているのでしょうか。そこには、サンリオ自身の不祥事や失敗ではなく、海を越えた「別のブーム」の終焉が深く関係していました。投資家たちが直面している、不可解な急落の正体に迫ります。
【この記事の要点】
  • サンリオ株価が最高値から約50%下落したが、業績は過去最高益を更新中
  • 下落の主因は中国ポップマート社「ラブブ」のバブル崩壊による連想売り
  • 海外機関投資家が「アジア発キャラクターIP」を一括りで売却
  • サンリオ独自の複数キャラクター戦略や高い営業利益率は維持されている
もくじ

1. 概要(何が起きたか)

2025年後半から2026年1月にかけて、株式会社サンリオの株価が急激な下落を見せています。2025年夏頃に記録した最高値(約8,600円台)から、現在は4,500円付近まで売り込まれました。この急落は、サンリオ自身の経営問題によるものではなく、市場全体での「キャラクターIPセクター」に対する評価の激変が引き金となっています。特に、好調な決算発表後であっても「期待値が高すぎた」という市場の反応から、利益確定売りに拍車がかかる異常事態となっています。

2. 発生の背景・原因

今回の株価下落に最も影響を与えたのは、中国のトイメーカー「ポップマート」が展開する人気フィギュア「ラブブ(LABUBU)」のバブル崩壊です。2024年から2025年にかけて、大人向け玩具の収集ブームにより両社の株価は並行して上昇していましたが、2025年10月以降、模倣品の流通や供給過多によってラブブの二次流通価格が暴落。これが「キャラクタービジネス全体の失速」と捉えられ、サンリオ株も道連れにされる形で売られたのが実態です。

3. 関係者の動向・コメント

市場関係者や証券アナリストは、この現象を「短絡的な連想売り」と見ています。海外の機関投資家がポートフォリオを調整する際、同じアジア発のIP企業であるサンリオとポップマートを同一セクターとして扱い、中身を精査せずに機械的に売却した可能性が指摘されています。一方でサンリオ経営陣は、自社株買い(最大150億円規模)を発表するなど、株価下支えと資本効率の向上に向けた姿勢を打ち出しています。

4. 被害状況や金額・人数

具体的な金額としては、サンリオの時価総額はピーク時の約2兆円規模から、約1兆円強へと大きく減少しました。これに伴い、2025年の急騰局面で参入した個人投資家の多くが含み損を抱える状況となっています。しかし、企業としての「中身」に目を向けると、2026年3月期中間決算での営業利益は391億円(前年比66.1%増)と極めて好調であり、実体経済における被害は限定的と言えます。

5. 行政・警察・企業の対応

サンリオ側は、株価の乱高下に対して事業の健全性を強調することで対応しています。特に「ハローキティ」への一本足打法からの脱却を掲げ、「クロミ」「シナモロール」「ポムポムプリン」といった複数キャラクターの育成に成功している点をアピール。また、米中摩擦やトランプ関税といった外部環境のリスクに対しても、ライセンス事業中心のビジネスモデル(高い営業利益率44.7%)によって、製造コストの影響を最小限に抑える構造を維持しています。

6. 専門家の見解や分析

専門家は、サンリオとポップマートの決定的な違いとして「ブランドの歴史と厚み」を挙げています。ポップマートの「ラブブ」が一過性のトイ・ブームとしての側面が強いのに対し、サンリオは50年以上にわたる「ストック型」のIP。消費者の生活の一部として定着しており、ブームが去れば価値がゼロになる投機的なフィギュアとは根本的に堅牢さが異なると分析。現在の株価は、市場の過剰反応による「割安水準」にあるとの見方もあります。

7. SNS・世間の反応

SNS上の投資家界隈では、「業績が良いのに売られるのは納得がいかない」「キティさんは不滅だからホールド一択」といった応援の声と、「ブームが終わった後のサンリオは怖い」という慎重派の声が真っ二つに分かれています。また、Z世代を中心に「推し活」の対象としてサンリオキャラクターへの支持は依然として高く、実店舗の混雑ぶりから「株価の下落が信じられない」という消費者の実感も多く聞かれます。

8. 今後の見通し・影響

今後の焦点は、2026年3月期の通期決算に向けた上方修正の有無と、日本国内の「利上げ」による影響です。債券利回りが上昇する中、株式のリスクプレミアムが意識されやすい環境ですが、サンリオの圧倒的なキャッシュ創出能力は、不況下でも強みとなります。ポップマートのバブルという「嵐」が過ぎ去り、投資家が再びサンリオ個別の業績とIPの継続性に目を向けたとき、株価の再評価(リバリュエーション)が起こる可能性は高いでしょう。

9. FAQ

Q:サンリオの業績が悪化したから株価が下がっているのですか?
A:いいえ。業績は過去最高益を更新しており、非常に好調です。主な下落理由は、外部要因(中国ポップマートのバブル崩壊)による連想売りや、市場の期待値とのギャップによるものです。

Q:なぜ中国の会社と連動して動くのですか?
A:海外投資家から「アジアのキャラクターIP」という同じカテゴリーで分類されているため、一方の企業の評判が落ちると、セットで売却される傾向があるためです。

Q:今、サンリオの株を買うのはリスクがありますか?
A:株価は半値近くまで下がっていますが、IPの価値自体は衰えていません。ただし、日本国内の利上げなどマクロ経済の影響を受ける可能性があるため、慎重な判断が必要です。

10. まとめ

サンリオの株価急落は、まさに「ジャパンIPに降りかかった災難」と言える事態でした。好調な業績を維持しながらも、投機的なトイ・バブルの崩壊に巻き込まれた形ですが、サンリオが持つ50年の歴史と強力なファンコミュニティという「実力」は揺らいでいません。市場の混乱が落ち着けば、再びキティたちが投資家の信頼を取り戻す日は近いかもしれません。
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