大阪の警察署侵入窃盗事件、証拠品盗難の全容とは？

事件の概要（何が起きたのか）

大阪府警が12月2日に発表した内容によると、門真署の公用駐車場（部外者立入禁止区域）で保管していた盗難車両から、偽造ナンバープレート複数枚と車の解錠に使われる電子機器が盗まれていました。

犯人は署の塀を乗り越えて侵入した形跡があり、車両にはカバーがかけられていたものの、盗難車のため鍵がなくドアは施錠されていませんでした。発見時は証拠品の一部がなくなっている状態だったといいます。

押収車両の経緯と重要性

問題の車両は2025年11月10日、門真市の路上で職務質問を受けた男性が車を残して立ち去ったものです。府警が覚醒剤取締法違反容疑で押収したところ、車内には

• 偽造ナンバープレート複数枚
• 車両解錠用の電子機器（いわゆるリレーアタック装置など）

が発見され、車両自体も府外で盗難届が出されていることが判明。犯罪に繰り返し使われていた「犯罪ツール」そのものでした。

警察署の管理体制が問われる理由

警察署の敷地内は24時間体制で警備されているはずですが、今回のように塀を乗り越えられてしまうケースは珍しくありません。しかし「証拠品保管車両」が狙われた点が深刻です。

特に施錠されていなかったことは、

• 盗難車のため正規キーがない
• 証拠保全より物理的保管を優先した結果

と説明されていますが、専門家の間では「証拠管理の甘さ」と厳しい指摘が相次いでいます。

関係者・大阪府警のコメント

大阪府警は「管理体制を見直し、再発防止に努める」とコメント。門真署内では緊急点検が行われ、他署でも同様の保管車両の施錠状況確認が指示された模様です。

類似事件と全国的な傾向

過去にも警察施設からの証拠品盗難は散見されており、

• 2023年：愛知県警で押収銃器が盗まれる
• 2024年：福岡県警で押収現金が一部紛失

など、管理の甘さが問題視されてきました。今回は「偽造プレート」という犯罪インフラが流出する危険性があり、二次犯罪誘発の懸念も出ています。

専門家の見解

元警察幹部は「証拠品は金庫室や専用倉庫で管理すべきで、屋外駐車場に長期間置くのは異常」と指摘。犯罪学の大学教授は「組織的な窃盗団が警察の隙をついた可能性もある。内部協力者がいないか徹底調査が必要」と話しています。

SNS・世間の反応

Xでは

• 「警察署から証拠盗まれるって終わってる…」
• 「施錠してないのが信じられない」
• 「これで起訴取り消しになったら笑えない」

など、怒りと呆れの声が殺到しています。

今後の見通しと影響

大阪府警は窃盗・建造物侵入の両面で捜査本部を設置。防犯カメラや足跡などから犯人特定を急いでいます。証拠品が一部なくなったことで、関連する覚醒剤事件の立証に影響が出る可能性も否定できません。

全国の警察署に対し、国警本部から「押収車両の施錠徹底と屋内保管優先」の通達が出される見込みです。