豊洲市場マグロ窃盗で居酒屋経営者逮捕

事件概要：何が起きたのか

2025年11月21日深夜、東京・豊洲市場の水産仲卸売り場棟に自転車で侵入した中国籍の女性（66）が、マグロのカマや頭部など約30kgを盗んだとして、11月28日朝、窃盗と建造物侵入の疑いで逮捕・送検されました。盗んだ魚のあらは、本来は廃棄予定または格安で引き取られるもので、市場価格に換算してもわずか210円相当に過ぎません。

決め手となったのは防犯カメラの映像。女性が前かごと後部座席に発泡スチロールをくくり付け、大量の魚のあらしを積み込んで立ち去る様子が鮮明に映っていました。

発生の背景・原因

容疑者は夫とともに東京・勝どきの居酒屋を経営。豊洲市場から約1.5kmと近く、普段から仕入れで市場を頻繁に訪れていました。そのため、魚のあらを集める場所や時間帯を熟知していたとみられます。

魚のあらは本来、養殖飼料やペットフード用に引き取られるか廃棄されるものですが、一部業者が格安で買い取るシステムが存在します。容疑者は「廃棄されるならもったいない」「まだ十分食べられる」との考えから、盗みを繰り返していた可能性が高いと警視庁は見ています。

関係者の動向・コメント

逮捕された経営者は警察の調べに対し、「調理すればまだ食べられると思って持ち出した。つみれにしたりして自分で食べたり、カマ焼きにして客に出したりした」と容疑を認めています。一方、夫のコメントは現時点で明らかにされていません。

居酒屋は現在も営業を続けていますが、事件報道後、来店客が激減しているとの情報もあります。

被害状況：金額はわずか210円でも影響大

単純な金額では210円相当と極めて少額ですが、豊洲市場全体の衛生管理や信頼に関わる問題です。市場関係者は「たとえ廃棄予定でも、他人の物を勝手に持ち出すのは窃盗」と憤りを隠しません。また、客に提供していた事実が発覚したことで、食品安全への不安が広がっています。

警視庁・豊洲市場の対応

警視庁は余罪の可能性が高いとみて、過去の防犯カメラ映像を精査中。豊洲市場側も「今後、夜間の巡回強化と施錠徹底を図る」とコメントしています。市場内では「これまで甘かった部分があった」との声も上がっています。

専門家の見解・分析

食品衛生に詳しい大学教授は「たとえ新鮮な部位であっても、適切な管理下にない魚のあらを客に出すのは極めて危険。食中毒リスクが非常に高い」と指摘。また、刑事事件に詳しい弁護士は「金額が少額でも窃盗罪は成立する。常習性が認められれば実刑の可能性もある」と解説しています。

SNS・世間の反応

X（旧Twitter）では「210円のために人生終わるの？」「あの店でカマ焼き食べてた…吐きそう」「コスパの裏側がこれか…」など衝撃と怒りの声が殺到。「#豊洲市場マグロ窃盗」が一時トレンド入りしました。一部では「廃棄されるものを再利用するのはエコでは？」との意見もありますが、大多数は「窃盗は許されない」と厳しい意見です。

今後の見通し・影響

警視庁は余罪捜査を進めており、複数回の犯行が明らかになれば起訴は確実。居酒屋は風評被害により閉店に追い込まれる可能性も指摘されています。また、豊洲市場全体のセキュリティ見直しが急務となり、他の市場でも同様の対策強化が予想されます。

よくある質問（FAQ）

まとめ：豊洲市場マグロ窃盗事件が教えてくれること